文系人間がデータサイエンティストを目指すブログ

中学で数学をあきらめた超文系人間が、大学院に進学し、データサイエンティストを目指すという無謀なブログです。

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自分を諦めること、自分を諦めないこと

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ちょっと物騒なタイトル

「仕事とは何か?」と聞かれた。

僕は「付加価値を生むことです」と答えた。

 

「それでは、手続や調整や管理は仕事じゃないというのか?」と凄まれた。

僕は「それは仕事ではなく作業だと思います」と答えた。

 

偉そうなことを言っても所詮雇われの身である。自分の評価を自分で決めることは出来ない。

 

大企業に勤めている。中途採用はなく人間関係は濃厚である。同質性は限りなく高い。

 

仕事はトップをはじめとする上位マネジメント層から与えられるものであり、与えられた仕事をそつなく「こなす」人が出世する。

 

自由奔放に生きてきて、ルーティンワークや人間関係が苦手な僕は、適応するのに苦しみ、早々に心身を壊し、子会社に出向になった。

 

それが逆に幸いしたのかも知れない。同質化のプレッシャーから解放され、比較的自由にいろんなことをさせてもらえた。

今している仕事は、自分が「面白い」と思って取り組んだものが、社外から評価され、正式に「業務」として認められたものだ。

 

ただ、今に到るまでにかなりの紆余曲折があった。

悔し涙を何回も流した。

 

もともと「人と違うこと」を夢想することは得意だったし、好きだった。

なかなか周囲に理解されない苦しみはあったけど。

 

「人と違うアイディア」を話しても、周囲にはほとんど理解されなかった。理解されないどころか叱責されることもあった。「遊んでる時間があれば仕事をしろ」「○○大を卒業した**さんでも無理だったのに、××大卒業のお前には絶対に無理だ」

 

悔しかった。ただ、アイディアを出すことは諦めなかった。そういう僕の姿を見るに見かねて、先輩がとある技術を教えてくれた。「これからは君が考えるようなアイディアが必要になる」との言葉を添えて。

僕は「人と違う」アイディアを具現化、可視化する技術があることを知った。

 

もともと興味がある分野で、面白かったので、少しの努力でその技術を身につけることができた。

 

アイディアを具現化した成果物は僕の「自己表現」と言っても過言ではなかった。

 

相変わらず社内の評価は芳しくなかったが、逆に「いつか認めさせてやる」という意地のようなものがガソリンになった。次から次へとアイディアを具現化することに夢中になった。

 

そんなある日、成果物を「社外」で披露する機会があった。「社外」の人から面白がってもらえた。嬉しかった。

 

社外で評価された、という話を聞きつけて、社内からも次々と仕事をもらえるようになった。「自分のアイディアが社会の役にたっている」というのが嬉しかった。時間が経つのも忘れて仕事に没頭した。

 

そんなある日、異変に気づいた。

 

自分の成果物のクレジットが僕以外のものに書き換えられていた。色々と調べていくうちに、生み出した成果物が社内政治に利用されていることを知った。もともとそういうのに疎いのもあったし、成果物を生み出すに夢中で気づかなかった。

 

成果物が自分の想いとは異なる意図で表現されていた。

自分の中で何かが折れた。モチベーションが急速にしぼんでいった。

 

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ある人に「Aについてどう思う?」と聞かれたとき、

僕は「この人は、Aのa,b,c,d,e,fのどの要素を知りたいのだろう?」と考え込んでしまう。

即答できないことが質問者にとって愚鈍に見えてしまい、苛立たせてしまうのだろう。

高学歴の「秀才」が多い文化においては「早く正確に」答えを出すのが良いとされるのだから。

 

「アタマが悪い」「自己評価が高すぎる。分際を知れ」「わかりやすく説明しろ」「なんでそれをやるの?目的は何?」ずっと言われ続けた。

自分は大したことのない人間だ。凡人だ。アタマのいいあの人たちが言うんだからきっとそうだ。卑屈なわけではなく、自分が傷つかないために、そう信じることにしてきた。

 

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この本を読んだとき、登場人物たちの気持ちが痛いほどわかった。

Aは○○さん、Bは××さんと言う感じで、すぐに当てはめれるぐらいに。

 

同時に、自分の中の天才性、秀才性、凡人性がざわついて、喧嘩するのも感じた。

「仲良くしろよお前ら」苦笑しながら自分で自分に言い聞かせた。

同時に、僕を傷つけたあの人の発言を理解した。僕の中の不器用さを受け入れた。

 

心がざわつきすぎて、少し疲れた。

ただ、今まで自分を苦しめてきたものの正体を構造化・言語化してれた著者に感謝した。

これで少しは生きやすくなったかな。

 

人の個性に優劣はなく、役割分担だと思ってる。個性をマウンティングするのではなく、役割を補完しあうこと。言葉にするのは易いが、実現は難しい。

ならばせめて、そういう個性と役割の存在を理解することから始めたい。そして自分の中のそれぞれの個性を、上手く飼い慣らしたい。

 

天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ

天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ

 

 

 

最初のような状況を知ってからしばらく腐っていたけど、僕の知らないところで僕のために動いてくれる人がいることを知り、感謝というか、同じことをできる人間でありたいと思った。

こういう人のおかげで、また僕は自分を信じて頑張れる。

 

 

※姉妹作も面白い 

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

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 ※本稿の最初の部分は極端に表現しております。誤解が生じるといけないので念のため・・・・・

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